沖縄の中秋の名月~月に捧げる感謝と祈り~
はいたい!池原酒造のブログ担当の大城です(^^)♪
第5回目となる今回は、10月6日の中秋の名月にちなんで、沖縄の十五夜の風習についてお話しさせていただきます。
本土とはまた違った、島ならではの美しい月見の文化。そして、満月の夜にお酒をお供えする意味についてもお届けします!
2025年の「ハチグヮチジューグヤ」
2025年の中秋の名月は10月6日(月)、そして翌日10月7日が満月です。沖縄では旧暦の八月十五夜ということで「ハチグヮチジューグヤ」と呼ばれ、今でも大切な年中行事のひとつとして親しまれています。
本土の月見と同じく秋の収穫を祝い、家族の健康や豊かな実りへの感謝を月に捧げる大切な日です。
沖縄の十五夜といえば「ふちゃぎ」
本土では月見団子が定番ですが、沖縄の十五夜のお供え物といえば「ふちゃぎ」!
もち米を蒸して丸め、小豆(または塩豆)をたっぷりまぶしたお餅のこと。この赤い小豆には厄除けの意味があり、子孫繁栄や家族の健康を願う縁起物とされています。
家庭では、ヒヌカン(火の神様)、仏壇、そしてリビングなどに「ふちゃぎ」を供えて、月に祈りを捧げます。
※写真は昨年の十五夜の様子で、「ふちゃぎ」と一緒に泡盛もお供えしています。
お酒をお供えする意味
沖縄では昔から、お酒をお供えする習慣もあります。お酒は古くから神聖なものと考えられ、神様やご先祖への感謝や祈願の気持ちを伝える大切な供え物。豊かな収穫や無病息災を願い、神と人との絆を結ぶ役割を担ってきました。
お供えしたお酒には神様の霊力が宿るとされ、お供えの後にいただくことで、神様のご加護や恩恵を受けると信じられています。
地域によっては日本酒、焼酎など、様々なお酒がお供えされます。特に決まりはなく、大切なのは感謝と祈りの気持ち。
私たち池原酒造でも、昨年の中秋の名月には「shimmer#5(白百合 ウイスキー酵母PinnacleG仕込 44度)」という特別な泡盛をお供えしました。ウイスキー酵母を使った革新的な泡盛で、伝統を守りながら新しい挑戦を続ける想いを込めました。
shimmer#5はこちらでご購入いただけます(^^)
受け継ぎたい、島の心
時代とともに、一般家庭でこの伝統的な行事を行うことは少なくなってきました。しかし、一部の地域や、昔ながらの風習を大切にされている方々の間では、今もこうした習慣が受け継がれています。
私たち池原酒造も、今もなおこの風習を続けています。「ふちゃぎ」を作ってお供えし、家族で月に祈りを捧げる。代々受け継がれてきたこの風習を、大切に守り続けています。
昔ながらの風習を大切にしながら、家族で一緒に月を見上げる。そんなシンプルだけど温かい時間を、これからも次の世代へと受け継いでいきたいですね。
おわりに
中秋の名月だけでなく、毎月訪れる満月の夜に、泡盛と共に月を愛でる。皆さまもぜひ、そんな素敵なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか(^^)
※十五夜の「ふちゃぎ」は、沖縄のスーパー等でこの時期限定で販売されています。石垣島にお越しの際は、ぜひ島の伝統の味を体験してみてくださいね♪
それでは、次回もお楽しみに!